円仁(慈覚大師)

瑞厳寺 中門からの本堂
瑞厳寺 中門からの本堂(撮影 2006.11.3)

 円仁は天台宗の第三代天台座主で、天台宗山門派の祖となり、天台宗は密教化した。松島の瑞巌寺、山形の立石寺、平泉の中尊寺毛越寺、象潟の蚶満寺など、慈覚大師が開祖とされる寺が数多くある。

 瑞巌寺は、天長5年(828)に円仁が淳和天皇の詔勅により、比叡山の日吉山王権現(滋賀県大津市)の神輿を奉じて創建した天台宗寺院、延福寺に始まる。

中尊寺 本堂の松
中尊寺 本堂の松(撮影 2006.11.4)

 天台宗大本山の中尊寺は、嘉祥3年(850)に円仁が創建した弘台寿院に始まり、一山寺院で17の子院からなる。それぞれの子院は独立し、本坊を中心に中尊寺というまとまりをもっている。

毛越寺 毛越寺庭園
毛越寺 毛越寺庭園(撮影 2006.11.4)

 嘉祥3年(850)、東北を旅した円仁は濃霧のため前に進めなくなってしまった。ふと足元をみると、白鹿の毛が敷き詰められ、小道のようになっている。それを頼りに進むと、前方に白鹿がうずくまっている。円仁が近づくと鹿は消えて薬師如来の化身があらわれ、ここに堂字を建てよと告げたという。 こうして白鹿の毛に導かれ山を越えて建てられたことから「毛越寺」と通称され、建立の年号から嘉禅寺と名付けられた。

立石寺 五大堂と開山堂
立石寺 五大堂と開山堂(撮影 2008.8.9)

 山寺駅前の道を進み、立谷川の橋を渡ると左手に対面石がある。円仁とマタギの頭領の盤司盤三郎とがこの岩の上で対面し、大師の教えを開いた盤三郎が殺生の罪を悔い改めて山を明け渡したという。
 山寺立石寺は、貞観2年(860)円仁によって開基された天台宗の道場である。麓から見ると不思議な形に穴が開いた風化石がいくつもある。山門から石段を登るごとに功徳を積めるというが、壮観な男の足でも奥の院までに30分はかかる。

立石寺 開山堂と納経堂
立石寺 開山堂と納経堂(撮影 2008.8.9)

 仁王門から道を左に行くと、円仁の木像が安置されている開山堂がある。開山堂の左側の百丈岩頂上には、写経を納める納経堂が建ち、その真下に円仁の遺骸が納められている入定窟がある。

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