建長寺から天園ハイキングコースを歩く
(大船~青砥橋)

大船駅(JR横須賀線)~円覚寺~浄智寺~建長寺・半僧坊~鎌倉十王岩の展望 ~瑞泉寺~浄妙寺~青砥橋バス停(京急バス)
mark円覚寺(えんがくじ)(鎌倉五山第二位)

 秋晴れの文化の日。JR北鎌倉駅は電車から降りる観光客で賑わっていた。ミス鎌倉のお二人が、「北鎌倉の商観光を考える会」宣伝の為、観光地図とパズルラリー開催の案内を、一人ひとりに手渡ししていた。

ミス鎌倉
ミス鎌倉
三門
三門
仏殿
仏殿

 鎌倉幕府第八代執権北条時宗は、文永・弘安両役(蒙古襲来)に殉じた彼此両軍死者の菩提を弔い、己の精神的支柱となった禅道を弘めたいと願い、且つその師無学祖元(仏光国師)への報恩の念から円覚寺の建立を発願した。開基の時宗は弘安7年(1284)死去して円覚寺の開基廟に葬られている。延慶元年(1308)も時宗の子九代執権北条貞時の奏上よって建長寺とともに定額寺に列せられ、官寺の寺格を得た。また応長元年(1311)頃に建長寺寿福寺とともに五山の称号を得た。

梵鐘
梵鐘(国宝)
妙香池
庭園(国名勝)(国史跡)

 仏殿右手の石段を上がった所に梵鐘(1301(正安3)年)がある。北条貞時が物部国光に鋳造させた鎌倉時代の代表的名鐘の一つで、高さ2.59mと関東で最大の鐘である。
 白鷺池とともに創建以来の庭園であると伝えられ、自然の岸壁を景色に取り込んだ名園である。庭園北壁に露出する大きな岩が、『扶桑五山記』に伝える虎頭岩である。妙香池は何度も改修が行われたためか、創建時とは異なってしまっていたが、平成13年(2001)、江戸時代初期の絵図をもとに改修工事が行われ、ようやく往古の姿となった。

百観音
百観音
大方丈
大方丈
舎利殿
舎利殿(国宝)

 舎利殿は、源実朝が中国能仁寺より請来した佛舎利(釈尊の遺骨)を泰安するお堂である。建物は唐様建築の典型として国宝に指定されている。舎利殿の後方には、開山堂や開山塔があり、全域は修行僧の専門道場で禅堂を中心に厳しい修行が行われている。

2014.11.23 鎌倉 円覚寺の紅葉youtube

mark浄智寺(じょうちじ)(鎌倉五山第四位)

 浄智寺が創建された十三世紀の終わりごろの鎌倉は、北条氏の勢力がきわめて盛大で、禅寺がもっとも栄えた時期である。楼上に銅鐘をおく重層の鐘桜門は趣きがあり、ほとんどの観光客はここで記念写真を撮っていた。

鐘桜門(山門)
鐘桜門(山門)
曇華殿(仏殿)
曇華殿(仏殿)

 執権として有名な五代執権北条時頼の三男北条宗政が29才の若さで弘安4年(1281)に没したが、間もなく宗政夫人が一族の助けをえて寺を起こし、亡夫と幼少の北条師時を開基にしたと思われる。境内(国史跡)。

書院裏庭
書院裏庭
やぐら
やぐら

mark建長寺(けんちょうじ)(鎌倉五山第一位)

 浄智寺から鎌倉街道を約10分歩くと、建長寺の正面に着く。

三門
三門(国重要文化財)

 蘭渓道隆(大覚禅師)は南宋の禅僧である。寛元4年(1246)に鎌倉幕府五代執権北条時頼の帰依を受けて来日し、建長寺を開いた。臨済宗を広め、多くの弟子を育成した。

三門の大扁額
三門の大扁額
仏殿
仏殿(国重要文化財)(国史跡)

 鎌倉五山第一位の寺格をもち、わが国ではじめて「禅寺」と称した中国風の純粋な禅の専門道場寺院である。山号は巨福山、寺号は正式には建長興国禅寺。臨済宗建長寺派大本山で、406カ所ほどの末寺を擁する。

ビャクシン(柏槇)
ビャクシン(柏槇)
鐘楼
鐘楼(国宝)

 三門と仏殿との間の参道の両脇に大木のビャクシンが8本あるが、これらは開山の道隆が中国からの苗木を三門と仏殿の間に植えたものと伝える。
 三門の右手に鐘楼があり、「建長7年(1255)」の銘がある梵鐘(高さ2.08m・口径1.24m)がかけられている。開基の五代執権北条時頼を大檀那とし、開山の蘭渓道隆が銘文を選び、大和権守物部重光が鋳造した当代第一の名鐘といわれている。梵鐘は平安時代以来の古式を継承し、鐘銘の「巨福山建長禅寺」というのは禅寺の称号のはじめといわれる。

法堂
法堂(国重要文化財)
唐門
唐門(国重要文化財)

 法堂は、大法を説く堂ことで、古代寺院の講堂に相当する。現在の法堂は文化11年(1814)に建立され、関東ではもっとも大きな法堂である。
 唐門は、漆塗りの四脚門で、牡丹唐草文などの彫刻や透彫り金具などの装飾技法は仏殿と同じように桃山風の作風を伝えている。

2007.11.25 晩秋の建長寺youtube

 境内の中を通り過ぎて、約10分急な石段を登ると半僧坊(建長寺の鎮守・半僧坊大権現が祀られている)に出る。一汗かいたので半僧坊の前で小休憩をとった。

半僧坊へ上る道
半僧坊へ上る道
天狗の像
天狗の像

半僧坊
半僧坊
半僧坊からの夕日
半僧坊からの夕日

mark鎌倉十王岩(かまくらじゅうおういわ)
鎌倉十王岩の展望
鎌倉十王岩の展望(景勝50選)

 半僧坊を経て、天台山に通じる急な山道を登りつめると、鉄骨造りの展望台がある山頂に出る。その傍らには、幅約5m、高さ約2mの巨岩というよりもむしろ奇岩と呼んだ方がふさわしい岩がある。これが、天園ハイキング・コースの名所のひとつ、鎌倉十王岩である。

景勝50選の石碑
景勝50選の石碑
天園ハイキングコース・太平山
天園ハイキングコース大平山

 金沢文庫と鎌倉を結ぶ天園ハイキング・コースは、新緑や紅葉のシーズンともなると、多くのハイカーたちでにぎわう。このコースは、いちばん高い大平山と名付けられたところでも、標高はわずか150mほどに過ぎない。しかし、両側が垂直に削り取られたと思われるほどの切り立った崖上の尾根道は、蔦のからまる樹林に覆われ、野生味あふれる山道である。

mark瑞泉寺(ずいせんじ)
山門
山門

 南北朝期に入り、足利尊氏の子で鎌倉公方の足利基氏は夢窓疎石に帰依し、貞治6年(1367)に没すると違命で瑞泉寺に葬られた、以後、鎌倉公方代々の菩提所として栄え、鎌倉五山につぐ関東十刺の第1位とされた。
 裏の瑞泉寺庭園(国名勝)は発掘復元され、夢窓疎石作庭のころの様子を知ることができる。

本堂
本堂(国史跡)

 正面奥の仏殿は、円覚寺舎利殿と同様の禅宗様で再建されている。なかに釈迦如来像や、7人の天皇に信頼されて七朝帝師といわれた夢窓疎石像、徳川光圀寄進という千手観音菩薩像などが祀られている。

参道
参道
境内
境内

 「花の寺」といわれ、スイセンを筆頭にウメ、オウバイ、フクジュソウ、マンサク、モクレン、シダレザクラなど春の花が次々に咲いていく。早春に咲くスイセンは境内の至る所に咲いているが、開山堂から回りこむ庭園を背景にした場所が一番、風情がある。

mark浄妙寺(じょうみょうじ)(鎌倉五山第五位)
本堂
本堂
(国史跡)
枯山水庭園
枯山水庭園

 鎌創時代、足利義兼が退耕行勇を開山としてたでた極楽寺が、義兼の子義氏のときに密教系の寺院から禅宗の臨済宗にかわったという。それは建長寺開山蘭渓道隆の法をついだ月峯了然が住職となったためで、寺名も浄妙寺とかわっている。
 天正年間(1500年代)僧が一同に茶を喫した喜泉庵があった。枯山水の庭園は、平成3年(1991)復興、開席、庭園は杉苔を主とした枯山水である。
 日中の暖かさも、午後3時過ぎになると急に寒くなり、浄妙寺に近い青砥橋バス停からJR鎌倉駅行きの京急バスに乗った。

⇒ 北鎌倉周辺 ウォーキングマップ
⇒ 建長寺周辺 ウォーキングマップ