箱根旧街道を下る
(元箱根~箱根湯本)

週末ウォーキング / 神奈川散歩 / 県西散歩

散歩コース

元箱根バス停(箱根登山鉄道バス)~甘酒茶屋~畑宿~箱根湯本~箱根湯本駅(箱根登山鉄道)

mark元箱根(もとはこね)

 今の季節は一番美しい箱根だが、残念ながら朝から雲空で、芦ノ湖湖畔からの富士山は望めなかったが、成川美術館近くの「賽の河原」では、真赤に染まったモミジが映えて美しかった。

賽の河原の石仏
賽の河原の石仏(国史跡)
説明板
説明板

 この地は地蔵信仰の霊地として、江戸時代、東海道を旅する人々の信仰を集めたところ。その規模は大きく、多数の石仏・石塔が湖畔に並んでいる。

箱根旧街道
箱根旧街道
石畳の道
石畳の道(古道50選)

 箱根旧街道は、江戸時代の五街道の一つ。参勤交代の大名や人馬の往来が盛んであったといわれる。

 「江戸時代の始めそれまで利用していた湯坂道のかわりとして利用されてるようになったもので有名な「箱根八里」は、この道です。この道に敷かれている石畳は延宝8年(1680)に江戸幕府が布設したものだが、その後、文久元年(1863)孝明天皇の妹和宮内親王が十四代将軍徳川家茂のもとに降娘される際に全面的に改修されたと云われています。」と説明されている。()

「旧東海道」の説明板
「旧東海道」の説明板
馬子唄の碑
馬子唄の碑

 元箱根から箱根旧街道に入ると石畳の道が続くが、きちんと敷き詰められており歩きやすい。また、要所要所には、「石畳について」「旧東海道」「二子山について」「石畳の構造」などの説明板があり、江戸時代の歴史について、いろいろと教えてくれる。

 馬子唄の碑から約10分歩くと、甘酒茶屋に着いた。

mark甘酒茶屋(あまざけぢゃや)

 甘酒茶屋で「甘酒と力餅ち」を食べながら一休みする。甘酒茶屋は賑わっていた。

甘酒茶屋
甘酒茶屋
甘酒と力餅ち(胡麻きなこ)
甘酒と力餅ち(胡麻きなこ)

 「赤穂浪士の一人、神崎与五郎詫証文伝説を伝えるこの甘酒茶屋は、畑宿と箱根宿のちょうど中ほどにあり、旅人が一休みするには適当な場所でした。当時この茶屋は箱根八里間で十三軒あり、甘酒を求める旅人でにぎわいました。」()

箱根旧街道資料館
箱根旧街道資料館
箱根旧街道資料館
箱根旧街道資料館

 箱根旧街道資料館は街道を歩いた旅人の携帯品や、街道で活躍した荷車など展示されている。

神崎与五郎詫証文の場
神崎与五郎詫証文の場
館内の展示
館内の展示

 パネルでは、江戸時代の版画と現代の写真を比較しながら、風景の移り変わるさまを確認できる。

七曲がり
七曲がり
樫の木平見晴台
樫の木平見晴台

 甘酒茶屋から、猿滑坂・樫の木平見晴台を通りながら、畑宿に向かってさらに下る。旧道と新道が交差する「七曲がり」付近では、急な坂道の連続で走る車も、急ハンドルと急ブレーキの多用で苦戦している様子でした。

mark畑宿(はたじゅく)
箱根旧街道
箱根旧街道
畑宿旧街道一里塚
旧街道一里塚

 江戸日本橋を出発した旅人が距離の目安にした一里塚。現在、本物の一里塚はあまり残っていないが、これは当時の姿を伝える貴重なものだ。江戸からは23里(約92Km)の位置にある。

畑宿
畑宿
五重の塔
畑宿寄木細工会館

 小田原宿と箱根宿の間には湯本のほかにも立場がいくつか置かれ、茶屋や名物の寄木細工の店が集まっていた。そのうちの一つが、箱根宿まで残り1里8町(約4.8km)のとこにあった立場・畑宿は、樫木坂、猿滑坂などといった急な坂道が続き、箱根八里のなかでも最大の難所といわれた。

寄木細工の作品
寄木細工の作品
職人さんの実演
職人さんの実演

 畑宿には、寄木細工の作品を展示する畑宿寄木細工会館や、職人さんの実演をしているお店があり、訪れた観光客は熱心に見入っていた。

mark箱根湯本(はこねゆもと)

 畑宿からは、須雲川沿いの緩やかな車道を奥湯本まで歩く。湯本橋のたもとにある「はつ花本店」は、せいろそばと山かけそばが人気です。少しの待ち時間はあったが、美味しい「せいろそば」を頂くことができた。

はつ花本店
はつ花本店
月うさぎ
月のうさぎ

 帰りの土産に、「月のうさぎ」と「ゆもち」(ゆず風味の白玉の中に角切りの羊かんがはいっている)を買い、箱根湯本駅に向かった。

mark早雲寺(そううんじ)
惣門
惣門
鐘楼
鐘楼

本堂
本堂

 「早雲寺は二代当主北条氏綱が伊勢新九郎長氏(法号、初代当主北条早雲)の遺言で、大永元年(1521)に建立したという。関東における臨済宗の中本山として一時は鎌倉の円覚寺建長寺、あるいは本山の大徳寺をしのぐ関東随一の禅刹として発展した。後奈良天皇諭旨によって勅願寺となった。しかし天正18年(1590)、豊臣秀吉小田原攻めによる後北条氏の滅亡とともに衰退した。」()

開山堂
開山堂
稲津祇空之墓
稲津祇空之墓

北条五代の墓
2013.11.24 金湯山 早雲寺(北条五代の墓所)
youtube

 「北条早雲(初代)は、戦国時代初期を代表する武将。京都から駿河今川家に身を寄せ伊豆・相模を攻略、戦国時代の幕を開いた。伊豆韮山で没
 北条氏綱(二代)は、父早雲の遺志を継ぎ武蔵・下総へ進出、小田原北条氏の領国を拡大した。
 北条氏康(三代)は、扇谷上杉を滅ぼし関東の覇権を握る。領国経営にすぐれた手腕を発揮した。
 北条氏政(四代)は、武田信玄の西上を後援、その没後は織田信長と連携して二十代当主武田勝頼討伐に加担。やがて豊臣秀吉に敗れ切腹した。
 北条氏直(五代)は、下野宇都宮氏を降し後北条氏最大の領国を形成。上野真田昌幸の名胡桃城を奪取して秀吉と対立し敗れる。家康の助命で高野山に流された。」と説明されている。()

map 箱根旧街道周辺 散歩マップ

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