奥穂高岳の岩陵
(南陵・タタミ尾根)

(山行記録)
登山日:1969.10.4(昭和44年)
メンバー:6名
・1日目:上高地~岳沢テント設営~南陵・第2岩峰~吊尾根~奥穂高岳~吊尾根~BC
・2日目:BC~ピナクル~タタミ尾根の頭~ジャンダルム~奥穂高岳~吊尾根~前穂高岳~BC
・3日目:テント撤収~上高地

 馬ノ背からロバの耳、ジャンダルムの難関コース。その夜の岳沢は音痴合唱でした。

mark今回の岳沢は晴天続く
 我々の山行は岳沢に入ることが多かったが、いつも天気には恵まれず計画通りの山登りができないのが、この岳沢合宿の常である。
 今回も台風が近づいていて、まず天気は望めないだろうと半ば諦めていた。しかし、実際に岳沢での生活は3日間とも晴天に恵まれ、予想以上の楽しい山登りができた。

朝もやと穂高岳絶景(10月)
朝もやと穂高岳絶景(10月)

mark南陵の登りは快調!
 この合宿の準備として、岩登りの集中トレーニング(愛知県春日井市にある定光寺でのロッククライミング練習)を9月中旬に行っていたので、この南陵は全員自信たっぶりの登りである。
 先頭を登る自分に対して、後のメンバーからは尻を突かれる始末である。南陵から吊尾根に出て、奥穂高岳を往復した。

残雪の奥穂高岳(5月)
残雪の奥穂高岳(5月)

【奥穂高岳(3190m)】
 奥穂高岳は穂高連峰の中央にそびえる盟主である。標高3190mは富士山の3776m、南アルプスの北岳の3192mに次ぐ日本第3位の高峰で、頂上に造られた2mを超す大ケルンの上に立つと第2位になろうかという高峰なのである。」()

markピナクルからタタミ尾根へ
 2日目、天狗沢の途中からピナクルに向って急な岩を登る。そしてピナクルを通過するとタタミ尾根(名の如く、タタミの様に平な岩が逆層で重なり合っている所)に出る。
 かなり高度感がある岩登りではあるが、両足を傾斜にぴったりと着けさえすれば、安心して快適な登ができた。

奥穂高岳山頂
奥穂高岳山頂
タタミ尾根(残雪の5月)
タタミ尾根(残雪の5月)

mark難所は、慎重に!
 タタミ尾根の頭から奥穂高岳への岩陵は、穂高岳連峰の難所であり、ジャンダルムやロバの耳、馬ノ背を通過する。
 信州側と飛騨側の絶壁を覗き、そして各自慎重な足運びでひとつひとつの難所を超えて行く。無事に奥穂高岳に着き、今歩いてきたジャンダルムの方向を眺めながら写真を撮った。

奥穂高岳(ジャンダルムより)
奥穂高岳(ジャンダルムより)
ジャンダルム(奥穂高岳より
ジャンダルム(奥穂高岳より)

【緊張の岩稜縦走】
 ジャンダルムから奥穂高岳は、北アルプスで最も厳しい岩稜縦走路だ。ここでは基礎的な岩登り技術と的確なルートファインディングが必要であり、悪天候下での行動は避け、経験者の同行が必要などの諸条件がつく。馬ノ背からロバの耳は飛騨側を巻き、ジャンダルムへは直登ルートと西穂側から巻くルートがある。ペンキ印を慎重にたどる。」()

markその夜の岳沢テント、音痴合唱!
 奥穂高岳の帰りには前穂高岳に寄り、岳沢のテントに戻ったのが夕方の4時半である。
 夕食には、近くにある岳沢ヒュッテから買い込んだ缶ビールを飲み、夜遅くまでテントの中は音痴の合唱が続いた。

map 山岳マップ

奥穂高岳の岩陵
(南陵・タタミ尾根)


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