江ノ島電鉄は明治35年(1902)に開業し、ほぼ当時の路線で営業している電車としては日本で最古である。極楽寺は明治37年(1904)開業。駅舎はかなり古い(昭和10年代)木造形式で、『土木学会選奨土木遺産』に選ばれている。
極楽洞は、江ノ島電鉄唯一のトンネルで明治40年(1907)竣工。藤沢方には極楽洞、鎌倉方には千歳開道と表示されており、建設当時の煉瓦張りがそのまま残されている。
八重一重咲分桜は、八代執権北條時宗お手植えと伝えられ、現在の桜はその古株より発生したものです。一枝に八重と一重とが混生し淡紅色の極めて美しい桜です。一名御車返しと云う。原産地は鎌倉桐ケ谷と言われている。
「北条義時の三男・重時が、地獄谷といわれていた律宗の復興につとめて鎌倉にくだっていた忍性を迎え、正元元年(1259)に建立したといわれる。極楽寺は重時のあと、子の長時・業時兄弟らの協力で堂塔が完備した。最盛期には七堂伽藍をそなえ、子院49、堂塔270以上を配していた壮大な寺院であった。」(※)
転法輪殿(収蔵庫)には、本尊「清涼寺式釈迦如来立像」の他、釈迦如来坐像、十大弟子像などが収蔵されている。
極楽寺の井は、山門前を掘り起こした時に発見された井戸です、鎌倉石に八段積み上げての大きなものです。
千服茶臼・製薬鉢は、開山忍性菩薩が旋益悲田院癩病所を設けた折に使用されたものと伝えられる。往古社会救済事業をなした極楽寺の貴重な遺品の一つである。
観音堂は、如意輪観世音が安置されている。
桜橋横の地蔵堂には、鎌倉二十四地蔵の一つである「導き地蔵」が祀られている。