観音崎から浦賀を歩く
(観音崎~久里浜)

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散歩コース

観音崎バス停(京急バス)~観音崎~観音崎自然博物館~東叶神社~浦賀の渡し~西叶神社~燈明堂~ペリー上陸記念碑~くりはま花の国~久里浜天神社~久里浜駅(JR横須賀線)

mark観音崎(かんのんざき)

 京浜急行の馬堀海岸駅前から路線バスに乗り換えて観音崎に着いた。

景勝50選の石碑
景勝50選の石碑
観音崎洞窟
観音崎洞窟

 観音崎という地名は、奈良時代の僧行基が、船の安全のため十一面観音(船守観音)を海蝕洞穴に納めたことに由来すると伝えられている。この近くの走水神社に日本武尊その妃弟橘媛命がお祀りされている。

潮だまり
潮だまり
バーベキューエリア
バーベキューエリア

 観音崎灯台へ通じる海岸では、引き潮時に水中にかくれていた岩場が露出して、潮だまり(タイドプール)ができ岩場の生物が観察できるので、数組の親子が岩場でホンヤドカリ・イソガニなどを探していた。
 灯台へ上がる坂道を登りきると、歴史ある観音崎灯台の前に出る。

観音崎灯台
観音崎灯台
灯ろう
灯ろう

 江戸幕府は、 慶応2年(1866)に、英・仏・米・蘭と締結した「改税約書」に基づき、 8つの灯台建設を決定した。最初に建設を開始したのが観音埼灯台である。しかし、幕府が滅亡すると、明治政府がこれを引きつぎ、 明治元年(1868)に横須賀製鉄所建設にたずさわっていだフランス人技師ヴェルニーが建設を担当することになった。

 現在の灯台は三代目で、映画「喜びも悲しみも幾歳月」のロケが行われたことでも知られている。灯ろうは、灯台の頂部にレンズ、電球があり、定められた光(灯質)を発光ているが、このレンズ、電球を風雨から守る部分です。

観音崎公園
観音崎公園(公園・庭園)
皇后陛下御行啓御座所跡
皇后陛下御行啓御座所跡

 観音崎公園は、昭和31年(1956)、横須賀都市計画公園に決められ、その規模の大きさと広域的な利用者があることなどから、県立公園として整備することとなり、昭和50年(1975)には最大の公園として誕生した。

歌碑
歌碑
大久保武雄の句碑
大久保武雄の句碑

 敷地内には80周年記念の「高浜虚子が詠った歌碑」と、100周年記念の「初代海上保安長官大久保武雄が詠った歌碑」がある。

北門第1砲台跡
北門第1砲台跡
砲台跡
砲台跡

 灯台を少し下った場所に、明治17年(1884)完成した北門第1砲台跡(半円形の砲台と地下室の弾薬庫に通じるトンネル)が今も残っている。また、海の見渡しがよい場所には、戦争や海難事故の犠牲となった船員の霊を慰める戦没船員の碑が建てられている。

戦没船員の碑
戦没船員の碑
戦没船員の碑
戦没船員の碑

 戦没船員の碑は、第二次世界大戦や海難事故の犠牲となって海洋で失われた、6万余人の船員の霊を慰め、かつ永遠の平和への願いを込めて設けられた。高さ24mの白磁の大碑壁を中心に、天皇陛下御製碑、皇后陛下御歌碑、プロンズ群像などがある。

プロンズ群像
プロンズ群像
進徳丸の錨
進徳丸の錨

 進徳丸の錨は、神戸商船大学構内に保存されていた進徳丸(神戸高等商船学校の練習船)は、平成7年(1995)1月17日、阪神・淡路地方を襲った大震災により、船体は解体撤去された。解体された進徳丸の船首とマストは、進徳丸メモリアルとして残りました。

天皇陛下御製碑
天皇陛下御製碑
皇后陛下御歌碑
皇后陛下御歌碑

第3砲台隧道
第3砲台隧道
第3砲台跡
第3砲台跡

 海側へ通じる第3砲台隧道を通り抜けると、第3砲台跡が残っている。

海の見晴台
海の見晴台
見晴台からの眺望
見晴台からの眺望

 第3砲台跡に海の見晴台が残っている。

mark観音崎自然博物館(かんのんざきしぜんはくぶつかん)
たたら浜と観音崎自然博物館
たたら浜と観音崎自然博物館

 観音崎公園から海岸へ通じる坂道を下った所に観音崎自然博物館がある。博物館横のたたら浜海岸は、海水浴を楽しむ親子、生物の水中観察する子どもたちでにぎわっていた。

観音崎自然博物館
観音崎自然博物館
磯の生物観察会に参加する子どもたち
磯の生物観察会に参加する子どもたち

 年配者に懐かしい昭和30年代のゴジラの写真を見ることができる説明板がある。

ゴジラの滑り台(説明板の写真)
ゴジラの滑り台(説明板の写真)
たたら浜
たたら浜

 ゴジラの滑り台は、昭和33年(1958)から昭和48年(1973)まで、ここ、たたら浜にゴジラの滑り台があった。当時、ゴジラ映画の第1作でこの地にゴジラが初出現したことを記念して地元有志と協賛企業が協力してゴジラの滑り台をつくった。平成8年(1996)には、横須賀市のくりはま花の国内、冒険ランドに再現されている。

mark東叶神社(ひがしかのうじんじゃ)

 観音崎自然博物館から観音崎大橋、鴨居港、かもい団地を通り、浦賀港に向って歩いた。厚いさなかの1時間歩きは体力的にも大変で、東叶神社に着いたときには、全身の汗が止まらなかった。

東叶神社
東叶神社
社殿
社殿

 東叶神社の祭神は京都の石清水八幡宮の応神天皇で文覚上人の創建と伝える西叶神社を、正保元年(1644)ここに勧請して祀ったという。

ソテツ
ソテツ
浦賀湾の眺め
浦賀湾の眺め

 石段の両脇に植えられているソテツは、初代将軍源頼朝公が縁深い伊豆の地より移植奉納されたと伝えられている。

mark浦賀港・浦賀の渡し(うらがこう・うらがのわたし)

 東叶神社から浦賀港に向った所に「浦賀の渡し」がある。乗客は私一人だったが、備付けのボタンを押したら、向う岸から渡し船がやってきた。たった3分間の乗船ではあったが、浦賀港を通り抜ける潮風が、とても涼しく感じられたひとときであった。

浦賀の渡し(東渡船場)
浦賀の渡し(東渡船場)
西渡船場
西渡船場

 浦賀の渡しは、280年ほど前から浦賀の東西を結ぶ人々の足として利用され、この町のシンボルとなっている。時刻表はなく、船がいなければボタンを押して呼ぶと、向う岸から渡し船がやってくる。航路は「浦賀街道」と呼ばれ、横須賀市の市道2073号である。

浦賀の渡し船「愛宕丸」
浦賀の渡し船「愛宕丸」
船頭さん
船頭さん

 現在の愛宕丸は平成10年(1998)8月に就航した御座船風のデザインになっている。

浦賀ドック
浦賀ドック
料金表
料金表

 高校生以上の料金は、片道150円である。

mark西叶神社(にしかのうじんじゃ)
西叶神社
西叶神社

 「西叶神社は、祭神は応神天皇で、社伝では、養和元年(1181)、京都神護寺の文覚上人が御御神霊を石清水八幡宮より勧請したと伝える。また治承年間(1177~81)に源頼朝が源氏再興を石清水八幡宮に祈願し、願いがかなったときは適地に一社を建鈴るという願をかけ、大願成就したので、文治2年(1186)、叶大明神と命名し、ここに創建したと伝えらる。」()

龍の彫刻
龍の彫刻
花鳥の彫刻
花鳥の彫刻

 権現造の社殿で、本殿と弊殿は総檜造、拝殿は総欅造です。その内部は漆による彩色があり、花鳥草木の透彫りの74面の各天井は、華麗ですばらしい。この制作には江戸後期の彫刻師後藤利兵衛義光があたった。

船番所跡と陸軍桟橋
船番所跡と陸軍桟橋
浦賀港引揚記念の碑
浦賀港引揚記念の碑

 船番所跡は浦賀奉行所の出先機関で、享保6年(1721)から明治5年(1872)まで、江戸へ出入りするすべての船の乗務員と積荷の検査をする「船改め」を行い、江戸の経済を動かすほどと言われました。

mark燈明堂(とうみょうどう)

 陸軍桟橋から、ヴェラシス浦賀1番館とシテイマリーナヴェラシスの前を通り、燈明崎にある燈明堂へと向った。燈明堂は木造2階建ての日本式の灯台で、1階は番人小屋、2階は菜種油使用して海上を照らした。

燈明崎
燈明崎
燈明堂
燈明堂

 慶安元年(1648)に幕府の命によって建てられ日本式の灯台てである燈明堂は明治5年(1872)までその役割を果たしました、現在の燈明堂は昭和63年(1988)に横須賀市指定史跡の石垣上に復元されたもの。

燈明堂海岸
燈明堂海岸
燈明堂海岸
燈明堂海岸

markペリー公園(ペリーこうえん)

 燈明堂から約40分で久里浜港、開国橋に着いた。ペリー公園前の砂浜では、日光浴をし日陰でバーベキューを楽しんでいた。

ペリー公園(ペリー上陸記念碑)
ペリー公園(ペリー上陸記念碑)
ペリー記念館
ペリー記念館

 「嘉永6年(1853)6月3日に、アメリカ合衆国東インド艦隊司令官ペリーの率いる4隻の黒船が浦賀沖にあらわれた。武力を背景にしたペリーの強硬な態度に、江戸幕府はついに6月9日久里浜で上陸を許し、大統領フィルモアからの国書をうけとり、回答は翌年することを約束してペリー一行は引き揚げた。そして翌1854年日米親和条約が締結され、ほかの国々とも同様の条約を締結し、日本は長い鎖国から開国へと大転換した。」()

館内の展示風景
館内の展示
ペリー久里浜上陸の図
ペリー久里浜上陸の図

 ペリー記念館は、ペリー来航に関する歴史的資料や模型などが展示され、当時の絵巻物や瓦版などから、人々の驚きや動揺を知ることができる。ここは観光コースでもあり、観光バスで大勢の人達がペリー公園、ペリー記念館を訪れていた。ペリー公園の中央には、ペリー上陸を記念して、明治34年(1901)に米友協会が建立したペリー上陸記念碑が残っている。

ペリー提督
ペリー提督
東京湾フェリー(久里浜港)
東京湾フェリー(久里浜港)

 東インド艦隊司令官のペリー提督。日本を開国させるという使命を帯び、断固たる決意のもと日本にやって来た。

markくりはま花の国(くりはまのはなのくに)
ハーブ園
ハーブ園
イヌサフラン
イヌサフラン

 多種多様なハーブを一堂に集めた関東エリア有数のハープ園です。イヌサフランは秋に赤紫色の花が先に咲き、葉は春に茂る。

フラワートレイン
フラワートレイン
キバナコスモス
キバナコスモス

 フラワートレインは、コスモスまつり期間中は無休で運行されている。

ゴジラのすべり台
ゴジラのすべり台
冒険ランド
冒険ランド

 昔、たたら浜にあったゴジラのすべり台が「冒険ランド」に再現された。冒険砦、ローラー滑り台など大型遊具があり、子供たちに人気の場所であった。
 冒険ランドを少し下ると、広大なコスモス・ポピー園が見渡せる場所に出る。

子ども達の遠足
子ども達の遠足
レモンブライト
レモンブライト

コスモス・ポピー園
コスモス・ポピー園
(花の名所)

 コスモス・ポピー園は、9月上旬のジニアからレモンブライト・ベルサイユ・センセーション・イエローキャンパスのコスモスが咲く。

センセーション
センセーション
センセーション
センセーション

センセーション
センセーション

イエローキャンパス
イエローキャンパス
センセーション
センセーション

6分咲のコスモス(中央)
6分咲のコスモス(中央)

奥は展望台
奥は展望台
センセーション
センセーション

くりはま花の国
くりはま花の国(公園・庭園)
コスモス館
コスモス館

 第1駐車場近くのコスモス館では、園内インフォーメーションと海軍カレー、地場産品オリジナルグッズなどが販売されている。

関連ページ(コスモスの名所)


mark久里浜天神社(くりはまてんじんしゃ)
鳥居
鳥居
牛乗り天神
牛乗り天神

 ご自身の体の痛いところ、治していただきたいところをなでてから、撫で牛の同じ個所を交互になでてください。

社殿
社殿

 当社は、広く三浦半島全域に鎮座する八十余の神社の内、菅原道真公を主祭神として祀る唯一の神社でもあり、「久里浜の天神さま」と親しまれ、近郊各地よりの参詣も多い。

祖霊社
祖霊社
安産子宝いぬ
安産子宝いぬ

map 観音崎周辺 散歩マップ

map くりはま花の国周辺 散歩マップ

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