小田急愛甲石田駅からの路線バスに乗込み約30分で馬場リハビリ入口バス停に着く。ここから坂道を少し登り、県立七沢森林公園の中央口から入る。
七沢森林公園は最大規模の都市公園で、樹林地を縫うようにして散歩路があり、野鳥や小動物の観察が出来るだけでなく、丹沢大山や遠く相模湾も楽しめる。おおやま広場、バーベキュー場、ピクニック広場、野外ステージなどがある。
【シャクナゲ 5月】
おおやま広場に隣接する場所にシャクナゲ園がある。
シャクナゲは園芸品種。そのルーツは中国雲南省やヒマラヤに求められる。かつて現地に入ったプラントハンターの手を経て、英国に運ばれた花は次々と交雑種が作られ育まれて、今日の華麗な西洋シャクナゲが生まれたもの。
シャクナゲ園を中心として約90種、9000本余りの大輪が、種類ごとにピンク、レッド、パープルなどの色模様を見せながら4月中旬~5月上旬頃まで楽しむことができる。
おおやま広場は雄大な景色をながめなられるこの広場は、休憩やお弁当にはお勧めポイントです。
ながめの良い場所に25サイトのバーベキュー設備があり、手ぶらで来て気楽に食事することができる。
ホオノキの花は、山地に生える落葉樹で高さ20~30mになる。枝先に帯黄白色、径15cmほどの芳香のある花を上向きに開く。
寸草亭は、かわいらしい丸みのある屋根の休憩場所です。
森の民話館は、"民話の語り"や"わらべうた"など懐かしい雰囲気をかもしだすイベントが開催されている。
七沢森林公園の野外ステージ、ながめの丘を通り過ぎるとの順礼峠(古道50選)に出る。すれ違う人も少なく、静かな山道であった。ただ、「スズメバチに注意!」の立札が気にかかった。
順札峠(自然)は、かつての飯山観音への巡礼道。峠の大きな「すわり地蔵」やふもとの「いいやまみち」と石に彫られた道標に、当時の巡礼姿をしのぶことができる。
「峰岸の集落を抜けると、道が急坂となる。杉、竹が頭上を覆い、昼でも暗い感じ。よく整備され、踏まれている峠道。あたりが雑木林になると、坂も緩やかになって明るい日差しの峠に立つ。静かな順礼峠であった。ひときわ大きな、石の「すわり地蔵」が目につく。近くに馬頭観音や供養塔が寂しく立っている。ここは昔、日向薬師と坂東六番の観音札所として栄えた飯山観音を結ぶ峠道。
物見峠は江戸時代、丹沢御林といわれた良木の盗伐を監視する峠だった。」(※)
順礼峠からは尾根伝いの竹ヤブの道が続く。そして、清川カントリークラブの上の物見峠を通り、飯山白山森林公園の白山展望台に着いた。ここで厚木市内を眺めながら、しばらくの間休憩をとる。
東丹沢を流れる中津川の支流に小鮎川がある。源流は八菅修験の「奥駈けの行場」で知られる三峰山。その小鮎川が途中で一つの山のため北に大きくう回する。川の流れを変えている山が白山。昔は印山や井山とも呼ばれていた。
昔、この山には飯山観音の化身である白龍が住んでいた。干ばつが続くと、白龍はよく水を求めて舞いだした。やがて三日三晩、雷鳴とともに大雨が降ったという。地元の自龍太鼓は、この伝承を太鼓芸化したと伝えられている。
白山展望台から急な階段を下ると、桜の名所で知られている飯山観音の裏手に着く。春になると、公園内の桜3000本がいっせいにほころび見事な景観になる。
【桜 4月】
小鮎川は、宮ヶ瀬ダム付近の七沢山中に源を発し、曲流した後、東に向かい厚木市北部で荻野川を合わせ、中津川とともに相模川に合流する。
坂東三十三所観音霊場6番札所の飯上山長谷寺(真言宗)である。通常飯山観音の名で親しまれている。本堂に向かうと、右手にイヌマキの大樹や「正徳(1711)年」の銘をもった六地蔵がある。さらに進むと新しい石灯籠が並ぶ。正面の方形造の本堂は江戸中期の建物であり、堂内には鎌倉期の諸仏像がまつられている。
鐘楼には、嘉吉2年(1442)清原国光作の銅鐘がかけてある。
庫裏橋横にある桜は、満開になっていた。
かながわのまつり50選に選定されている「あつぎ飯山桜まつり」は、毎年4月上旬に行われる。中でも、干ばつの時に、大雨が三日三晩降り続いて相模の平野に万年万作をもたらした「白龍の舞は、白龍伝説として伝えられる。
女性だけの「さくら輿」も見応えがある。
【飯山の七不思議】
庫裡橋下の小鮎川に、「飯山の七不思議」の絵が描かれている。(下の説明文は、飯山観光協会(あつぎ飯山温泉郷)HPを参照してます)
【弘法の米とぎ水】
「飯山付近には弘法大師の伝説が多く残っています。弘法大師の開山と伝えられる金剛寺の前方に飯を盛ったような山があり、これを飯盛山と称しています。弘法大師がこの地に托鉢に出たとき、米を毎日山麓の庵でといでいたので、この白いとぎ汁が流れ出し、これを「大師のとぎ水」と呼んだそうです。」(※)
【白山池の霊水(白龍伝説)】
飯山観音の裏に白山という山があり、その山頂にある池は日照のときでも水がかれることがないと言われ、このため雨ごいの際にこの池の水を田にまいて、慈雨を祈りました。
【弘徳寺の袈裟掛けの松】
飯山の千頭に、浄土真宗の弘徳寺があり、鎌倉時代、浄土真宗の開祖、親鸞上人がここに立ちより、この松に衣を掛けたので「けさ掛けの松」といい、また、この松が一葉の松であるところから「方葉の松」とも呼ばれます。昭和34年に枯れたので伐木されました。
【恩曽川の片葉の葦】
昔、この川で子供たちが遊んでいると、その内一人が突然、河童に引きずり込まれて死んでしましました。そしてそのことを知らされたおぼれた子の親たちは、河童をみつけ、棒や石でたたくと河童は、「仲間の住んでいる所には片葉の芦が生えているので注意してくれ」と言って死んでしましました。それ以来、村人たちは、方葉の芦の生えている所ではけして泳いではいけないと言い伝えています。
【亀甲の松】
観音堂の境内には、松の皮が亀甲の型をしているため「亀甲の松」と呼ばれる高さ10メートル余りの松がありましたが今は枯死してありません。しかしその松のあった場所には記念の歌碑が建立されています。
【久保の万年橋】
久保地区を流れる小鮎川にかかっていた橋で永久に腐らない石橋でした。今はコンクリート橋に架け替えられています。
【千ヶ沢の貝殻石 】
上飯山の温泉場の奥に千ヶ沢と称する渓流があり、貝殻を含んだ化石が出土します。
小鮎久保バス停から久保橋へ向かうと、橋を越えた左手に厚木飯山あやめの里がある。ここには、休耕田に約60種1万株のハナショウブが咲いている。
【ハナショウブ 6月】